前々から欲しいと思っていたので、ついに買っちゃいました。「きれいな欧文書体とデザイン 名作書体の特色とロゴづくり」。
Web以外の媒体をメインにビジュアルを作っている人と仕事をすると、「なんでこの書体にしたんだろう」という疑問が沸いて、「そもそも何というフォントだろう?」「何を意図してこのフォントを選んだだろう」「再現してみるにはどうすれば・・・」と芋づる式に疑問がわき上がってくるのが他のデザイナーさんと仕事をする上で面白いところ。だいたいは自分で一通り考えて、デザイナーさんに確認をとって答え合わせをしていくような感じです。考えが合っていると、すごく見抜いた気になって嬉しいですw
でももう少しフォントの基礎知識があれば、自分の考えを導き出すのが早くなるかもと思って購入してみました。買ってみて大正解。碑文から始まる欧文書体のざっくりとした歴史、ロゴタイプの作り方の表現手法、有名な書体の解説がメインとなっています。
読み応えがあったのは後半の有名書体の解説。どの国で何年代のものなのか、どういう背景で作られたのかという基本的な解説はもちろん、どんな文字がその書体の特徴を示しているかも掲載されています。一字一字の見本の中で特徴的な文字は色づけされているので、また一段とわかりやすい。私は他の書体と比較しながら読んでみました。書体名もきちんとカタカナで振っているので今まで誤読していたところもしばしば。
紹介されていた書体で一番好きなのはOptima。1950年代のドイツのフォントです。サンセリフの扱いながらも、文字の太さが一定でなく強調すべき箇所、薄める箇所がまとまっていてセクシーです。とくに小文字の「a」の文字はセリフ体を意識した形でキュート。「なんて君はエロいんだ!」ついフォントを見ながら叫んでしまいます。Macでは標準で入っているフォントですね。Windowsなので羨ましい限りです><
今まで誰からも文字のことを教わる機会がないなままで来てしまった僕には興味深いことばかり。書体についてほとんど知識がないっていう方には是非オススメしたい書籍でした。
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